忘れてはいけない事

4月25日に起きた尼崎でのJR福知山線脱線事故。事故そのものについてはある程度明らかになってきたからか、その後のボウリングやら懇親会やらといった、いわゆる「不適切な」事について、マスコミは連日連夜、大きく報道している。また、とても冷静な状態ではない遺族を追いかけまわして、こんなに遺族は悲しんでいるんだというような事を強調するような報道も目立つ。

そんな中、確か昨日の「ワイドスクランブル」(テレビ朝日系列)だったと思うのだが、事故直後に救出活動に、全社が操業を停止してあたった会社があるというような報道があった。名前は確か、日本スピンドル製造と、尼崎水産市場であったと思う。

なんでも、日本スピンドル製造は、発生の2分後には最初の何人かが現場に到着し、30分後には全社が社長命令で操業を停止して、救出活動を行ったという事であった。また、尼崎水産市場は、救急車が足りないためにケガ人を搬送するのが遅れていると見るや、車内からバンやトラックなどを多く用意し、ケガ人を搬送したり、ありったけの氷を現場に急いで持ち出したりしたそうだ。

この背景に、1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災の教訓が生かされているというような事が言われている。受け入れた病院側も、現場でケガの程度を選別してから搬送してくれたおかげで、必要以上に混乱もしなかったという話があるので、民間レベルに、相当こういった教訓が生かされていたのだろう。

何が言いたいかというと、こういった素晴らしい事を、もっともっと報道して、「ああ、こういうやり方があるのか、今後何かあったら参考にしよう」という人を、一人でも多く作る事が、実は重要ではないか、という事が一つ。

もう一つは、悪いと思う人や事柄を叩く事が社会に蔓延しているから、凶悪な事件や考えられないようなトラブルや事件が多く起こるのではないか?という事。たとえばレールに置石をする人が増えているみたいだけど、やはりあれだけ報道されたら、置石は絶対に許せない事だけど、やる人も増えると思いますよ。それよりいい事を報道すれば、いい事をしようとする人が増えるんじゃないかなぁ?

ワイドスクランブル」には「あっぱれ」やろうじゃないか!(大沢啓二風)

あ、ブログには詳しくは書きませんけど、朝のテレビ番組で、「視聴率男」とか言われている人がやっているのがありますけど、あの番組に報道姿勢(というか視聴率男さんのコメントとか態度)は、不適切な事ばっかり報道したり、置石をやる人より、やられるJRが悪いとかいうような事を言ってたりしていた。視聴率って、いかに人の感情をあおるか、それだけなんだね。アキレタヨ、ノリオクンニハ。